母ちゃんは笑え!

四十路の私、長女(悪魔の4歳)、次女(1歳・ダウン症&心疾患もち)、ときどき夫による息切れな日々

『人魚の眠る家』東野圭吾

こんにちは、ハルキゲニアです



今回は本の話です📚




人魚の眠る家



東野圭吾さんの作品で、

篠原涼子さん主演で映画化されました🎬



「娘の小学校受験が終わったら離婚しよう」

そう決めていた和昌と薫子。

そこに娘がプールで溺れて

「おそらく脳死」となる悲劇が訪れます。



一度は娘の死を受け入れ、

臓器提供を決意した夫婦ですが、

直前で取り止めて薫子が介護することに。



最新の技術を使い、

娘のために献身的に尽くす薫子ですが、

徐々に行き過ぎたものになっていきます。



子供をもつ母親としては、

「おそらく脳死」という判断では

子供の死を受け入れられない

薫子の気持ちがよくわかります。



しかし、日本の法律では、

臓器提供をする前提でないと

脳死」という診断は下されません。



「おそらく脳死」の状態になったときに、

子供は死んだと受け入れるのか、

心臓が止まるまで延命させるのか、

親が決めることになります。



心臓は動いているし、

はっきり「脳死」とも言われない。

その状態で子供は死んだと思える親が

どのくらいいるでしょうか?



脳死の判断をめぐる問題は

臓器提供の問題にもつながっていきます。



なぜ日本の子供は臓器提供を受けるために

何億ものお金を払って

海外に行かなければならないのか?



ストーリーもおもしろいですが、

日本の脳死判断や臓器提供について

ものすごく考えさせられる作品でした。



前半は薫子に感情移入していたのですが、

だんだん、ついていけなくなり、

不気味に思えてきて、

この人はどうなってしまうのかと

ハラハラしながら読みました。



薫子の「子供のために狂えるのは母親だけ」

というセリフが印象的です。



さて、今回はここまで👐

最後までお付き合いいただき、

ありがとうございます🙌


にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ
にほんブログ村



人魚の眠る家 (幻冬舎文庫)